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2015年6月の1件の記事

2015年6月 2日 (火)

クールなビズにしてくれ

早いもので、クールビズ解禁になってから一カ月です。私もさっさとネクタイをはずして勤務しています。昔からネクタイが嫌いで嫌いで。太っていたからか煙草を吸っていたからか、シャツのいちばん上のボタンを留めると、おえおえとえずくんです。だから昔はネクタイをするたびに涙目になっていました。今はそんなことはありませんが、ネクタイは嫌いなので、クールビズ期間になると解放感でいっぱいです。

ところで、標記の歌をご存じの方ってどのぐらいいらっしゃるんでしょう。いやいや、元々の題はもちろん「スローなブギにしてくれ」でしたけれど。すっかり歳をとっちゃって、職場のいろいろな人と歌の話などしても、全然通じません。昔、この歌をうたっていたミュージシャンと同姓同名の子が希学園にいて、その子を見かけるたびに心のなかで「ウォンチュー、お~れの、肩を~、抱きしめてくれ~」と歌っていましたが、今年すご~く難しい大学の難しい学部に進学されたみたいでめでたいかぎりです。ブギといえば、笠置シヅ子ですよね。うわあ、ますます古いなあ。山下正明先生とかじゃないと話が通じなさそう。劇団時代に笠置シヅ子が好きだっていう人がいて、よく聴かされました。「買い物ブギ」とか有名ですよね。でも僕がいちばん噴いたのは、「黒田ブギ」です。もちろんあの「酒は飲め飲め飲むならば」の「黒田節」からきています。小学生のころ民謡が好きで、「黒田節」とか「こきりこ節」とか「木曽節」とかよく歌っていました。前に、「うちのにょうぼにゃヒゲがある」という歌をよくうたっていたという話を書いた気がしますが、何かとおかしな小学生だったんでしょう。

何かきっかけがあると、すぐに歌を口ずさみます。もうほとんど無意識に近いです。 昔の『大岡越前』の主役をやっていた俳優さんと同姓同名(漢字はちがいますが)の子を見ると、心のなかで「うーうーううー」と『大岡越前』のテーマが流れます。山登りに行くときに、Y田M平と車に乗っているときも、桂川をわたれば(『青葉城恋歌』のメロディーで)「かつらがわ~流れる岸で~思い出は~帰らず~」、京都に入れば(『そして神戸』のメロディーで)「きょうーと-、泣いてどうなるのか~」といった調子です。

山登りといえば、希学園の創立記念日に、ひさしぶりに軽く山登りに行ってまいりました。湖西の比良山系です。比良山系はアクセスがいいし、きれいな沢もあって、ちょっと思い立ってテントをかついで行くには悪くない山だと思います。

テントを張ったのは、八雲ヶ原高層湿原というところです。湿原です湿原! もう、尾瀬なんてメじゃないくらい小さい!(10分もあれば1周できてしまう) 人がいない!(他にテント1張でした) ラムサール条約なんて問題外!(登録されるはずがない)

どんなにしょぼくても湿原は湿原、むれむれの登山靴と靴下をぬいでビーサンにはきかえ、さっそくビールです。でも虫除けをもっていくのを忘れてたのが運の尽きで、アリやらハエやらいろいろ寄ってくるのを手や足で払いのけながらビールを飲んでいたわけですが、突然、ひときわ大きく、重くて低い羽音が急接近してくるのです。もう、その音を聞いた瞬間、これはやばい、と直感的に思いました。姿を確認する余裕もなく、とりあえず走って逃げ、離れたところから振り返ってみると、オオスズメバチなのであります。いや、もう、キイロスズメバチなんかとはモノがちがいます。すごい恐怖感でした。やつも、自分が最強であることを知っている感じでした。

しかし、私を病院送りにしたのは、このオオスズメバチではありません。

ブヨです。

ブヨにくわれるとあんなにひどいことになるとは知りませんでした。帰ってきてから、すごく大きな水ぶくれができてしまって、びっくりしました。写真をとってアップしようかと思ったぐらい、不気味な水ぶくれでしてね。昨日、皮膚科に行ってつぶしてもらいました。

テントを張った翌日。武奈ヶ岳から蛇谷ガ峰をめざしててくてく歩いていると、やはりテント装備の暑苦しい感じのおっちゃんに話しかけられました。しかし、僕も暑苦しい感じなので文句を言う筋合いではありません。

「蛇谷の方に行かれますか」

「へーい」

「この先で道がわかんなくなっちゃったんで、後ろつかせてもらってもいいですか」

「(え、こんな暑苦しい感じのおっちゃんが後ろからついてくるのか?と思いつつ)へーい」

「蛇谷は何回目ですか?」

「はじめてでーす」

「僕は3回目なんですが、なぜか道がよくわかんなくて」

で、あとはもくもくとおっさん2人で歩いておりました。しばらく行くと、登山道が直角に折れているところがあり、(あれ、もしかしてここでまっすぐ行っちゃったんじゃないかな、うしろのおっちゃん)と思っていると、案の定、

「ああ、こっちか。わかりました。ありがとうございます。」

と言っておっちゃんはすたすたと僕を追い越していきました。

とちゅうでちらりと先を行くおっちゃんの姿が見えましたが、その地点までたどり着いてみると、明らかにおっちゃんはまたしてもちがう方向に進んだようでした。道は右に続いていたのに、さっき見えたおっちゃんは左に進んでいたので。ありゃーと思ったけれど、僕もしんどかったし、おっちゃんは暑苦しい感じの人だったので、もうほっときました。だいぶたってから、おっちゃんがうしろから近づいてくるのが見えて、ほっとしました。

温泉に入ってシャトルバスに乗ったら、おっちゃんも乗っており、運転手に、道に迷った話をしていましたが、GPSが安物だからだと、よくわからない言いわけをしているのでありました。

ちがう、ちゃんと地図やテープを見ないからだ!

と、つっこみたかったけど、黙ってました。あのおっちゃんはいつか遭難するかもしれません。

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