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2017年11月 8日 (水)

またしても風呂で本を落とす

早いもので、秋になってもはやひと月たちました。まだ暑いんですけど夏はとっくに終わっています。秋です。

と書き出してから一ヶ月近くたちました。まさに光陰矢の如しですね。

と書き足してから早くも二ヶ月が過ぎ去りました。もはや光陰矢の如しというような悠長な言葉では言い尽くせない迫力がありますね。

♪夏が過ぎ風あざみ・・・・・・という曲がありますね。恥ずかしいことに私はあの曲を聴いて「風薊」という名前の薊があるのかしらと思っていました。ついでにいえば、赤い靴を履いていた女の子を連れて行ったのは「ひいじいさん」だと思っていました。これは私だけではないのではないでしょうか。「いいじいさん」だと思っていた人さえいるかもしれません。そういうかんちがいは誰しもありますよね。

なんて話を書こうと思っていたのがすなわち三ヶ月前です。でも何だかもうこの話題自体が私にとって古びて新鮮さを失ってしまいました。むかし、いただいたすいかを冷蔵庫に入れたまま半年以上放置していたことを思い出します。大学のときいっしょに暮らしていた友人からきた年賀状に「今年は大阪に遊びに行きたい」と書いてあり、「おお、ぜひ来てくれ。いつ来るんだね」と返事を送ったのがゴールデンウィーク過ぎで、友人に「何の話だ?」と言われたことも思い出します。

それはともかく、先日また本を風呂に落としてしまいました。風呂というのはこの場合浴槽内という意味です。しかもばしゃんと音をたてて文庫本が落ちたとき私は頭を洗っていました。それもシャンプーを洗い流しているときで、いわゆる最悪のタイミングでした。しわしわになったその本はとっくに読み終えましたが、古本屋に売れないのが残念です。多岐川恭という、もはや知っている人も少なくなったのではないかと思われる作家の時代小説です。とてもおもしろいんですが、そもそもこの本も古本屋で買ったものなのでまた古本屋で売ろうというのがせこい話ではあります。風呂に本を落としたのはこれがはじめてではありません。何年も前にこちらに書きましたが、五千円ぐらいする本を落としたときはさすがにショックでした。で、それからは、風呂では高い本は読まないようにしています。だいたい古本屋で買った時代小説とか推理小説なんかを読んでいます。これらは風呂専用です。

しかし、二束三文で買った娯楽小説を風呂に落とすのはともかく、先日、眼鏡を街中で落として紛失したのはさすがにショックでした。幼稚園の卒園アルバムに「落とし物と忘れ物の名人でしたね」と書かれただけのことはありますね。なんせ一日中眼鏡をかけているので、歩いているときぐらいはずそうと思って、胸にひっかけて歩いてたんです。で、ふと気づいたらなかったんです。あわわわわと慌ててさがしまわりましたが、なんせ眼鏡をしていないのでよく見えない。約百メートルにおよぶあやしい区間を3往復か4往復しましたが見つかりませんでした。落としたことに気づいた場所の百メートルほど手前の地点で、空き地に落ちているボールがくっきり見えていたという記憶があり、そこより前で落とした可能性はないので、ないはずがないのですが、どうしても見つからず、やがて薄暗くなってますます見えなくなってきたためにその日はあきらめて帰りました。翌日、とりあえず使い捨てのコンタクトレンズをして再捜索に行きましたが、何往復しても見つからない。もしかして、カラスとか野良猫とかが持って行ったのか? あるいはこの車の下に・・・・・・などと考えて通行人に怪しまれつつ軽トラの下をのぞき込んだりしましたがダメでした。で、しかたなく新しい眼鏡を買いました。

しかし、やはりどうしても前の眼鏡のことがあきらめきれません。思い入れがあるのです。なんせ二十年近く使っていたのです(もちろんレンズは交換しましたが)。その間、一度たりともネジが緩むことすらなかったきわめて優秀な眼鏡なのです(京都の眼鏡研究社で買ったんです、ミーハー?)。二三日してまた探しに行きました。ありませんでした。そうして台風22号が襲来しました。その翌日、やっぱり諦められずに探しに行くと、ありました。なぜだ? さがしたはずの場所なんですがね。もしや大雨のせいで、眼鏡がうずもれていたところのゴミが流された? というわけで、仕事の日は新しくつくった眼鏡を、そうでない日は古いつきあいの眼鏡を使用する毎日です。

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