授業前の会話
授業開始5分前の予鈴と同時に入室。
ぼく(にやにやしながら)「お、ひさしぶりだねい、諸君」
塾生「先週も会ったやん」
ぼく(怪訝な面持ちで)「・・・・・・え?」
塾生「?」
ぼく「先週、俺休んだじゃん」
塾生「来てたやん」
ぼく(真剣そのもののの表情で)「え? だって先週は実家の南極に帰ってたけどね」
塾生「来てたやん!」「ていうか実家南極?」
ぼく(はっとして)「あっ、くそ、またか!」
塾生「?」
ぼく「あいつや、あいつが現れたんや」
塾生「は? 何の話?」
ぼく「きみたちが先週会ったのはブラック西川や」
塾生「ブラック西川・・・・・・!」「何じゃそりゃ」
ぼく「ブラック西川は俺にそっくりなんや。そして、あっちこっちで俺のふりをして、悪いことやいいことをするんや」
塾生「いいことも?」
ぼく「そうや。いいことも悪いこともするんや」
塾生「先週はふつうに授業しとったで」
ぼく「お、先週はいいことしてんな」
塾生「対比に気をつけなあかん言うてたで」
ぼく「ええこと言うな、ブラックのやつ」
塾生「じゃ、先生はホワイト?」
ぼく「ホワイト? 人のこと歯磨きみたいに言うな」
一週間後。授業開始5分前の予鈴と同時に入室。
ぼく「ごんぬづば」
塾生「先生、今日はブラック? ほんもの?」
ぼく「はあ? ブラック? ほんもの? 何を言うとるんや、ねぼけてんのか」
塾生「何か態度悪いな」「ブラックちゃうか」
ぼく「がたがたうるさい、自習せえ自習」
塾生「ブラックや」「ブラックや」
ぼく「人のことをウイスキーみたいに言うなって言うてもわからんやろうけどとにかくやかましい暴れるぞ、ごるあっ」
塾生「うひょ~、ブラックゥ」
毎日楽しいです。
(西川)