うっかりする日々
すでにお気づきの方もひょっとするといらっしゃるかもしれませんが、私は相当なうっかり者であります。
日々うっかりし続けてウン十年。さすがにちょっとまずいなあと思う今日この頃ですが、あえて断言します、今さらなおりません。気をつけようと思っていないわけではないような気もしないではないが、なおる気はまったくしな~い!
先だってもかなりうっかりしてしまいました。
ご存じのように、希学園では、授業を欠席された方用にWEB講義というものを配信しており、私は小4PコースのWEB講義を担当しています。
この撮影が。慣れないうちはなかなかやりにくくて。
ふだんは子どもたちとキャッキャッ楽しく漫才しながら授業を展開していくんですが、このWEB講義は、だれもいない教室でカメラに向かってしゃべっているので、当然のことながら何の反応もありません。NHK教育のなんとか講座みたいになってはいかーんと自分を戒めてはいますが、なんせ手応えがないので毎度毎度不得要領な気持ちで撮影を終えることになります。
さて、そんなある日。
切りのいいところまでしゃべり終えていったんカメラを止めようと、リモコンのスイッチを押してもカメラが止まらない。撮影が終了すると赤く光っているインジケーターが消えるはずなんですが、消えない。おっかしいなあ、と思ってリモコンをよくみると、スイッチをまちがえていたんですね。あ、なんだ、押すとこまちがえてたよ~と思ってスイッチを切ったんですが、まちがえて押したスイッチが何のスイッチで、それがどんな結果をもたらすかについてはまったく考えなかったんですね。ここらへんが私のだめなところです。
私が押していたのは、ズームボタンだったのです。
つづいて次のパートの撮影を開始したとき、ん? なんだかおかしいな・・・・・・という違和感を覚えたんですが、その違和感の正体が何かは考えませんでした。くり返しになりますが、このあたりが私のだめなところです。
で、いざ編集作業という段階になって、
「西川先生、板書の端が切れてますよ」
「え?」
「至急撮り直してください」
「ええ~っ?」
というわけで、急遽撮り直すことになったんですが、
服がちがう。
この№だけ途中で私の服が変わり、また元に戻ります。
もうこうなったらやけくそで、
「お色直ししてきました~」
とかなんとか言おうと思ったんですが、
「やめたほうがいいと思います」
と止められてしまいました。
そうそう、それで思い出しましたが、最近どうもかつてのようなアグレッシブさがなくなった気がするんですよね。
昔は後輩に、
「西川さんてさあ」
「なんだい」
「口では何かひどいことを人にしてやろうみたいなこと言うけどそれは口だけでふつう実際にはそんなことしないよねっていうようなことを、ほんとにするよね」
とよく言われたものですが、最近すっかり丸くなっちゃって。
先日の合格祝賀会でも、自分の勇気のなさにがっかりしました。
全講師が壇上から卒塾生にむかってひとことずつ言葉をおくったんですが、何をしゃべろうかなあと考えているときに、ふと、理科の江見先生がバク宙をやるという噂を耳にしたんです。
なに? バク宙?
これはまずいと思いましたね。(このままでは江見先生に主役の座を奪われる。さいわい、ボクの出番は江見先生の少しあとだ。江見先生のバク宙に対抗し、主役の座を一気に奪い取る妙案はないものか?)
そうだ!
江見先生がバク宙をする。→会場が「おお~っ」という雰囲気に包まれる。→その直後、ボクが前に出て、
「江見先生のバク宙に対抗して、私は前転をします!」
と高らかに宣言しその場でぽてっとでんぐり返りしたらうけるんじゃないだろうか?
で、何人かの先生に、「というのはどうでしょう」と訊いてみたら、やはり「やめた方がいいんじゃない?」とたしなめられて。僕も昔とちがって弱気なもんですから、「そうか、やっぱりだめか、そうだよね、うけなかったらはずかしいよね」とつぶやきながら、すごすごと諦めてしまったのでした。
このままではいけませんね。なんとかアグレッシブな自分を取り戻したいものです。
ついでに、うっかりもなおるといいなあ。