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2022年7月 3日 (日)

屋久島

屋久島の海岸近くの道を歩いていると、宮浦小学校という学校があり、校門のところに、

「知恵出せ、汗出せ、力出せ」

と書いてありました。じつにいい言葉ですね。ひとつめが「知恵出せ」となっているところがとても良い。『ジョジョの奇妙な冒険』でも、主人公たちが知恵を出し工夫を凝らして難敵に立ち向かうところが面白い。あえて僕の好みでアレンジさせていただくなら、「知恵出せ、汗かけ、力ぬけ」って感じでしょうか。ここ数年の座右の銘が「肩の力をぬけ」なので。

さて、なぜ屋久島の海岸沿いの道を歩いていたかというと、当たり前の話ですが、屋久島に行ったからです。定番の縄文杉を見て、九州最高峰の宮之浦岳(1936㍍)に登りました。ちなみに、2年前には北海道の利尻山(1721㍍)に登りました。「岳」「山」のちがいが示すとおり、利尻山はほんとうに利尻山だけが単独で海から突き出しているのですが、宮之浦岳はいろいろな山に取り囲まれてびっくりするほど懐の深い山でした。

まるで大学生のような貧乏旅行が好きな私は(そうです、好きでやっているのです)、バスと船で屋久島まで行ったのですが、でもさすがにこたえました。大阪から熊本まで夜行バスに乗り、熊本から鹿児島まで高速バスに乗り、鹿児島から屋久島までフェリーに乗りました。日曜の晩に大阪を発って、火曜日の朝にようやく屋久島に着いたわけです。それだけでもうふらふらです。したがって、何時間も歩いて縄文杉の近くの山小屋に到着したときは、もうほんとうにぐったりしていました。それなのに、なんという痛恨事! ビールを買うのを忘れていました。とほほ。

山小屋に泊まったのは、僕と、ガイドつきのおじさんでした。僕がさっさと一階に陣取っていたため、ガイドのおにいさんとおじさんは二階に上がりました。もちろん、山小屋ですから、個室とかそういうのではありません、ただの板敷きが三つのフロアに分かれているだけです。上のフロアにははしごで登ります。

僕がエースコックのワンタン麺にアルファ米をつっこんでわびしく食べていると、上のフロアからガイドさんが食事の支度をする声が聞こえてきました。「今日のメインはカレーです」「ははあ、カレーですか」「で、まずはこちらですね。水菜となんとかかんとかのサラダですね」「はいはい」「それから、こちら焼きますね」「それは」「カマンベールとなんとかのなんとかかんとかです」そしておそろしくいい匂いが。

うーん。すごい差でした。ちなみに次の日の私のメインは、サッポロ一番塩ラーメンにアルファ米をつっこんだもので、その次の日の私のメインは、インスタントの焼きそばにアルファ米をつっこんでそばめし風にしたものでした。ええ、好きでやっているんです。

ガイドつきのおじさんは縄文杉の写真を撮るのが主目的だったらしく、次の日、下山していきました。私は荷物を山小屋にデポして、宮之浦岳に登りました。

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素敵でしょ? 屋久島シャクナゲの群落も素敵でした。

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そして屋久シカがおいしそうでした。(ジビエが大好きなので。)

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一応縄文杉も。よくわからないと思いますが。

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結局、山の中にのんびり三泊して下山し、冒頭の宮浦小学校前を通り過ぎて、空港まで行きました。さすがに帰りは飛行機で帰りました。空港の食堂でシカ食べました。あんなにかわいいシカを食べるなんて、と思われるかもしれませんが、おいしいんです。

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