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2021年5月10日 (月)

北海道に移住したい

北海道に移住したいと思っています。いや、そういう予定があるわけではなく、移住するなら北海道がいいなあという、それだけの話です。(でもわたしのカンでは、近い将来、日本で快適に暮らせる土地は北海道だけになるはず。)

北海道出身の人ってすごく北海道のこと愛してるよなあと思います。他府県出身の人とは温度感がちがいます。誰しも郷土愛はあるんでしょうけど、北海道の人はおそらくそれが桁違いです。「今は大阪で暮らしてるけど、いつか北海道に帰りたいんだー」なんてことをいう道産子は何人も知っていますが、九州出身とか四国出身の人でそういうこという人少ない気がします(特に四国っすね。四国の人は四国愛が薄いような印象があります。とかいうと「四国に対して何かふくむところでもあるのか」なんて思われそうですが、そんなのあるわけがありません。私の父は愛媛の宇和島出身ですから四国のことはこよなく愛しております。でも、なんだか四国の人には四国アイデンティティのようなものが希薄です。北海道の人は「わたし道産子ですから」とかいいますし、九州出身の人は「おいどんは九州男児ですたい」とかいいますが(すいません、言いませんよね)、四国出身の人はそういうこと何もいいませんね。そもそも「道産子」とか「九州男児」「薩摩おごじょ」にあたるような表現もないんじゃないでしょうか)。

今現在北海道に住んでいる人も北海道のことが大好きですね。僕は大阪に住んでいますがたいして大阪のこと好きじゃないですから(嫌いでもありませんが、特に好きになる理由がありませんよね? あります?)すごいなと思います。だいぶ前のことですが大雪山を縦走したあと、旭川におりてくバスの中で会ったおじさん(おじいさん)も北海道愛が深くて、ちょうど東北の震災があった後でしたが、「福島の人はみんな北海道に来ればいい」とくりかえし熱く語っていました。そして、気温二十八度で「あついなあ、あつい、死んじゃうよ、あついなあ」とうめき続けていました。

そうなんです、愛はともかく、道民のおじさんてなんか根性ない感じがするんです。去年も北海道に山登りに行ったんですが、後方羊蹄山というコニーデ式のきれいな山(シマリスだらけ)をおりてきたら、でっかいキャンピングカーで登山口まで来ていたおじさんが「上、どうだった?」とか訊いてきて、「雨風強くて」と答えると、「どうすっかなあ、登ろうかなあ、どうすっかなあ」とぶつぶつ呟いたあげく去っていきました。根性nothing at allです。すみません、もちろん偏見です。

北海道は食べものがおいしいとよく言われますね。実際ほんとおいしいです。大阪よりおいしいとこなかなかないんですけど北海道はおいしい。大阪は素材がおいしいわけじゃないけれど北海道は素材がおいしい。ラーメンはどうでしょうか。これに関しては「いやたしかに北海道はいろいろおいしいけれど、ラーメンは博多に勝てないよね」などというと、北海道出身の国語科講師(神女コース)にむっとされること請け合いです。

しかし、私が北海道に移住したいと思う理由の第1位は、食べものではなく風景です。サロベツ原野なんて、あれ、日本じゃないですね。特急に乗ってぼんやり眺めているとうっとりします。うっとり→うとうとって感じですね。延々と同じ風景が続くので眠ってしまいます。

去年は後方羊蹄山に登り、礼文島を歩き、利尻山に登りました。ぜんぶテント泊でなかなかハードでした。今は、夜行の特急がなくなっていて移動がとても不便です。高校一年のときも北海道を一人で旅行したんですけど、その頃はどこに行くにもJRいや国鉄の特急に乗って夜眠っているあいだに目的地に着いたので便利でした。天北線なんてローカル線があった頃です。去年は感染症の流行で夜行バスも運休していたので、計画が立てづらかったです。羊蹄山に登ったあと電車で稚内まで移動しましたが、深夜の到着だったので、朝の船便までやむなく野宿しました。 野宿! (10m+n)歳にもなって、やることが若いです。

礼文島の風景がまた破格の美しさです。少なくとも夏は(冬は風景はともかく過ごすのがつらそう)。高校生のときもほんとうに美しいところだと思いましたが、再訪して、記憶に違わぬ美しさに感激しました。もう北海道に住むしかない!と思い詰めて帰ってきましたが、冷静になってみると、私は中学受験の国語講師しか出来る仕事がないので、移住は難しそうなのでした。

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