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2020年1月 2日 (木)

冬眠とは何か?

前回、「冬眠します」という題で書いたのですが、読み返してみると何がどう冬眠なのか我ながらさっぱりわかりません。寒かったのでそういう言葉を使ってみたかっただけかもしれません。

あ、申し遅れました。新年明けましておめでとうございます。

ただ、やはりこういう仕事ですので、入試が一段落するまではおめでたい気分になれません。希学園の事務所でも、「今年もよろしくお願いします~」ぐらいは言い合ったりすることがありますが、「おめでとう」という言葉はあまり飛び交っていないようです。そして、入試が終わった頃には当然のことながら新年気分などどこにも残っていないので、毎年お正月気分を味わうことはほとんどありません。受験生のみなさんとそのご家族にとってはなおのことそうだろうなあとお察しします。

新年を迎えるにあたって、今年自分は何の本を読んだであろうかと本棚をチェックしてみました。ふだん塾生諸君に「本を読め~本を読め~読書しろ~」と呪文のように唱え続けている立場上、自分自身も読書に邁進せねばなりません。とはいえ、いや言い訳するつもりはありませんが、言い訳するわけですが、なかなか本を読む時間がとれません。私の場合、だいたい本を読むのは、電車のなか、もしくは風呂のなか(塾生のみなさん、これだけはまねしてはいけません、目が悪くなるし、うだってくらくらになってしまいます)に限られているので、遅々として進まないのです。というわけで、あまり読めていないのですが、確認してみたところ、一応、以下のものは何とか読みました。だいたい読んだ順に、

『統語構造論』 チョムスキー

『新しい児童心理学』 ピアジェとだれか

『知識の理論』 チザム

『論理の基礎』 ストローソン

『国家の神話』 エルンスト・カッシーラー

『論理学をつくる』 戸田山和久

『言語哲学大全』Ⅰ~Ⅳ 飯田隆

『思考と言語』 ヴィゴツキー

『教えることの哲学』 パスモア

『意味ってなに?』 ポール・ポートナー

だいたい月に一冊ちょっとという感じですね。これらはすべて電車のなか専用で、これらの他にお風呂で、宮城谷昌光『三国志』1~12とか、深沢七郎『楢山節考』とか色々読みました。もちろんマンガも読みました。みなもと太郎の『風雲児たち』とかですね。これは希学園にもうひとりファンがいて(社会科の沖先生ですね)、ときどき情報交換してます。もうすぐ最新刊出るらしいですよ、とか。

それにしてもあらためてラインナップを見てみると、わかっていたことですが、やはり外国の人のものが多いです(念のため申し添えておきますが原書で読んでいるわけではありません、原書で読んでたらかっこいいんですが、残念ながらすべて翻訳です)。偉そうに聞こえるかもしれませんが、日本人の書いたものはつまらないことが多いです。手際よく何かの内容を紹介したもの、受け売りできる知識が手っ取り早く得られるものではなく、著者自身、悪戦苦闘しながら考え抜いて書いたもの、読みにくくてもそういうのを読みたいです。そうするとなんだか外国の人のものが多くなるような気がします。今読んでいるのも外国の人のもので、僕にとってはげんなりするほど難しいのですが(言語に関する本なのに、「集合」とか「関数」とか「写像」とか「演算」とかそんな言葉がてんこもりで、算数も数学も苦手だった私の手には正直あまるのです)、読んでいて良い意味でどきどきするので、まあがんばっています。塾生諸君にもぜひわかってほしいのは、読書もスポーツも少しぐらい、あるいは結構しんどい方が、実はおもしろいんだぜってことです。そういうふうに読書が楽しめるようになったら、国語なんて勉強しなくたってできるようになっているものなんです。受験生のみなさんは今は読書どころではありませんが、受験はまだのみなさん、ぜひ「読むのに少し骨が折れる」読書をしてくださいね。

例によって例のごとくタイトルとはまったく関係のない話になってしまいました。実際、冬眠している場合ではないのです。入試が近づいているので! 

というわけで、入試が終わるまでブログはお休みします(←あえていえばこれが冬眠です)。入試が終わったらまた! 入試が終わってから三か月以内には書きたいと思っています!

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