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2012年5月 2日 (水)

テレビ番組

今回は、受験勉強の敵=テレビ番組について。

帰宅がたいがい零時前後になるため、テレビは、録画しておいて、時間のある昼間に見ます。

毎週見ているのは、『平清盛』ですね。何で視聴率が低いのかよくわかりません。前にも書きましたが、伊東四朗や三上博史の演技が良くていつも感心します。山本耕史も良いですね。悪役ぴったりです。ほんとうにいやな感じでグッドです。

最近見たものでおもしろかったのは、『見狼記』というドキュメンタリーでした。ニホンオオカミの生存を信じてさがしつづけているおじさんを主軸に、オオカミ信仰の取材をからめ、「見えないものを見ようとする人々」を描いていました。こういうのは民放ではやらないし、できないなあと思います。これだったら受信料とられても文句言えないなと思わせる出来映えでした。

あと、BS歴史なんとかみたいなので平清盛をとりあげていた番組がなかなかおもしろかったです。平清盛モノのうんちく番組は今年たくさんやっていますが、出色の出来映えでした。最近平家についての本を出した公認会計士の方と、東大の先生と神戸大の名誉教授を招いて、平清盛の革命性がどういうところにあるのかとか、清盛死去の後になぜあんなに脆く平氏が滅亡してしまったのかを突っ込んで解説してくれたんですが、かゆいところに手が届く番組に仕上がっていました。

ブラタモリもときどき見ます。街歩きの好きな僕としてはああいうのを関西でもやってほしいなあと思います。

先日、かなり前に録画しておいた「神宮外苑」の話を見ていたら、(番組の出来映えとは無関係ながら)おもしろいシーンがありました。国立競技場の中を職員に案内してもらっているときに、アナウンサーの女性が「ここからサッカー選手が子どもといっしょに登場するんですね」と言うと、職員の女性が「それはここじゃないんです、もう少しあっちですね、すみません」というようなことを言ったんです。この「すみません」がおもしろかったです。何で謝るんでしょ? いや、もちろんそこで謝る感覚というのは僕はわかります。同じ日本人なので。でも、欧米の人とか、アジアでも中国の人にはもしかしたらわかんないんじゃないかしら、と思います。

この「すみません」はわからない人にはわからないような気がします。

僕が考えた説明はこうです。つまり、自分の気づかいが足りないせいで、アナウンサーの女性がうっかり誤ったことを言うはめになってしまった、恥をかかせてしまった、そんな感じじゃないかなあと。サッカーの選手が云々というのはいかにも人が思いつきそうなことなんだから、あらかじめこちらから説明しておけば、このアナウンサーの人はテレビカメラの前でまちがったことを言わずに済んだのに・・・・・・みたいな。

まあ、実際に外国人(外国で生まれ育った人)にわからない感覚なのかどうか、つきあいがあまりないので、よくわかりません。意外と似たようなもんかもしれないなとも思うし、逆に予想外のところで全然ちがっていたりするんだろうなとも思います。

テレビ番組の話にもどると、小6になればテレビを観ている暇は正直あんまりないでしょうが、小5ぐらいまではいろいろ観るのも勉強になるんじゃないでしょうか。文章を読んでその情景がきちんと思いうかべられるかどうかは、頭の中にどれだけ「情景の抽斗」を持っているかどうかにもかかっているんじゃないかなと思います。

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